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ザ・社長

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本コーナーは、厳しい事業環境をものともせずにユニークな経営理念と哲学、独自の発想と創意工夫で経営を持続している中小企業・個人事業の経営者を訪ねて、活動の原点や苦労話、達成感そして今後の経営方針などについて取材したことをインタビュー形式で紹介するものです。

〔過去に紹介した社長さん〕

第10回(H25.11月) お客様(社会)・会社・社員の三つの幸せを、テクノ(技術)を通して追求し続けるサンコーテクノ株式会社様
第 9回(H25. 2月) プリント基板の全行程をワンストップ&フレキシブルに対応「株式会社スイコー様」
第 8回(H24. 9月) マイクロソフト認定ラーニングソリューションパートナー「有限会社 トップゼミナール様」
第 7回(H24. 7月) 日本一のサーキットで、「木」「自然」「遊び」を演出する株式会社TON・TON様
第 6回(H24. 5月) ~御供養の「心「をつなぐお手伝い~株式会社 清心様
第 5回(H24. 3月) 「地域密着、車のお助けマン」株式会社初石鈑金様
第 3回(H23.12月) 「ホームウェル樹・空間工房 青木建設株式会社」様~エコと耐震、ロハスな住まいを追求~
第 2回(H23.10月) 「シクラメンの海老原園芸」様~長く咲き続け、お客様に喜んで貰いたい~
第 1回(H23 .8月) ㈱毛利木材店様~無垢材展示場でホンモノの素晴らしさを伝えたい~

今回ご登場の有限会社クランドールの中山堅二代表には、当グループ設立以来、賛助会員としてのご支援のみならず、研修への参加、産業博覧会への高級ワイ ン出展など多岐に亘って当グルーブの活動を支えていただいております。現在82才ですが、繊維製品の輸入卸ビジネス、倫理法人会の講師、家庭倫理早朝研修 への参加、仏像彫刻、般若心経の写経など実にパワフルな人生を送られています。驚くのは、これらの殆どを70才を過ぎてから始められ、いずれも高度の領域 に到達されていることです。淡々かつ飄々としたなかにも凄みを感じさせる生き方には、生涯現役の言葉を軽々に使うのは憚れてしまう程です。誰もが迎える高 齢を迎えてからの人生を如何にしたら充実したものにするか、沢山のヒントを得られること間違いなしです。


 
   小仏彫刻作品

写経(般若心経)
社名 有限会社 クランドール
代表者 代表取締役社長 中山 堅二
創業 1995年(平成7年)12月
所在地 千葉県流山市若葉台11番地の33
連絡先 TEL:04-7152-7118、FAX:04-7153-2553、MAIL: clandol-ken@koalanet.ne.jp
事業内容 ①繊維製品輸入卸  (高級紳士服、ペルーアルパカのセーター・ベスト等)
②一般社団法人 全国育児介護福祉協議会の支援活動
経営理念 人間尊重の経営〜希望に起き、歓喜に働き、感謝で眠る〜
社訓 恩は石に刻み、怨みは水に流す


先ずは、サラリーマン時代のご自身のヒューマンヒストリーについてご紹介ください。

 私は、山之内一豊の居城として有名な静岡県掛川市に生まれ、現在82才ですが、流山には人生の半分の43年居住しています。大学で学んでいる頃、人生一度 は「花のお江戸」で働いてみたいと思っていました。恩師の紹介で22才の昭和28年に幸運にも東京日本橋の毛織物元売り問屋㈱石河商店に入社できました。 この時に出会った社長さんは運命の出会いと言いますか、大いなる薫陶を受け、今日、私があるのは社長のお蔭といっても過言ではありません。
その後、44才の昭和50年にカシミヤ織物等の製造を生業とする藤井毛織㈱の東京支店長として移籍しました。そして、57才の平成元年にスイスに本社が あるベイジェ・インターナショナル・リミテッドに請われ、専務取締役として移籍しました。役員会議や海外セミナー、展示会・ファッションショーなどで頻繁 に欧州への海外出張を経験しました。60才に近い年齢での手習いですから、英会話習得には大変苦労しましたが、ラジオの英会話などで必死に勉強し何とか日 常ビジネスに支障がない程度まで習得できました。
このように、繊維織物業界一筋のサラリーマン人生でしたが、人に恵まれ幸せな人生であったと思っています。勿論、浮き沈みの激しい業界ですから、企業倒産絡みで辛いことや眠れないことも数限りなく経験しましたが。

御社の設立経緯や事業内容についてご披露ください。

平成7年の64歳の時、有限会社クランドールを仲間3人で銀座2丁目に設立して、後に事務所を台東区柳橋に移転し、今年で19期目となります。家内の介護に伴い、本社を自宅に隣接する事務所に移し、柳橋は支社的な存在で仲間の一人が経営しています。

流山本社では、ペルーアンデス地方に生息するアルパカの繊維製品、セーター、カーディガン、ベストなどを輸入して国内のデパート等に納品するなどの仕事 をしています。アルパカ製品は上品で滑らかな手触り感に加え、軽くて薄く耐寒性に優れており、是非数多くの人に身に着けて欲しいと思っています。

また、平成12年からは、一般社団法人 全国育児介護福祉協議会のサポーターとして活動しています。これは、公的介護保険をカバーする仲間の支え合いによる福利厚生として、独自の身体介護や生 活援助などの訪問介護を時間サービスにて提供し、要介護者やご家族などの肉体的・精神的そして経済的負担をなくし、生活の質を守ろうとするものです。私自 身、家内の介護を通じてその素晴らしさを体験しましたので、仲間内にご利用を勧めています。

最初に勤めた社長さんに大いに薫陶を受けたとの話がありましたが、具体的に教えていただけますか。

社長は二代目でしたが、東京日本橋の伝統的な感覚をお持ちの方でした。諂わず、外見を飾らず、道義を重んじていました。厳しい一面と温かい思いやりがあ り、社員は月給取りになるなが口癖でした。得意先、仕入れ先、また社員にも人間尊重の経営を実践し、社員と言えども経営者の感覚を持ち、商人はこちらが儲 けるものではなく、儲けさせていただくものと言う精神を貫いておりました。その人徳は誰からも慕われて、47回忌には元社員57名が集まった程です。今の世の中では、考えられるでしょうか。この社長の話をする時には、いつも徳川家康の訓え「家来は禄でつないではならず、機嫌を取ってもならず、怒らせてはならず、油断させてはならず…では、どうすればよいのだ。家来に惚れさせねばならぬものだを思い出します。

企業倒産に関連して忘れられない体験をされたと伺いましたが。

サラリーマン時代に、胃潰瘍になったり血尿が出た思いを何度か経験しました。一例として名古屋で責任者をしていた時代の経験を披露します。
年間5千万円ほどの品物を納めていた上得意先ですが、それまで順調に業績拡大していたもののオリンピック後に売上が急減してしまいました。ある月末の経 営会議後、経理部長から500万円の手形が落ちていないとの連絡を受け、得意先に直行しました。社長から事業を詳細にヒヤリングし、納品していた品物の返 却と同時に手形決済前に1千万円の現金を社長に融資する形でその場を凌ぎました。1千万円も返却して貰い立ち直ったと思っていたのですが、暫くして、得意 先の社長から土地と建物を購入し3F建てのビルの建築しており、建設会社に3千万円の支払をしなければ倒産に追い込まれるとの情報を得ました。その時に私 は、大いに悩みながらも腹を決め、得意先社長に「会社を再建させてあげるから心配するな」と伝え、弁護士や経理と相談して3千万円でその新築ビルを買い取 ることにしました。得意先は、建設会社と午前中に引き渡し登記を済ませ、ビルの売買契約(売掛金3千万円と相殺)をして、午後に当社の名義に変更登記を完 了しました。全て極秘裏に進めたことは申し上げるまでもありません。そのビルは当社資産となったのですが、得意先からは家賃も取らずに商売を続けて貰いま した。程なくして、得意先は業績を回復し契約価格を遥かに上回る金額でビルを買い戻して貰いました。

この時に得た教訓は、「倒産等のリスクマネージメントには、得意先社長との普段の心のこ もったお付き合いが大事で、日頃から得意先に健全に発展して貰うためにお役に立てるには何が必要かの観点から接することが必要。そのことが、まさかの時に は、隠し隔てのない情報を事前に貰えて何らかの手を打てるようになる」ことでした。自利の精神ではなく、利他の精神です。そして、私が上記の問題を解決する上で社会人スタート時に薫陶を受けた社長の教えが大いに役立ったことは多言を要しません。

趣味や日課についてお聞かせください。

趣 味は、小仏彫刻、短歌、書道、読書です。また、般若心経清書、千葉県倫理法人会の活動、家庭倫理おはよう倫理塾への参加は日課となっています。古希を迎え たときに、仕事に忙殺されていた人生を振り返り、人生の終焉を迎えたときに、公私ともに興味が湧いたことを経験できて楽しい人生だったと思えるようになり たいと感じました。
そこで、先ず一念発起して小仏彫刻を始めました。柏市花野井の寺院「大洞院」で、毎月1回小仏の彫刻会がありましたので、入会して勉強を始めました。爾 来10年になりますが、欠かさず参加しています。また、夕食後のひと時一人課題の彫刻に勤しんでいます。継続は力なりと言いますか、今では美術年鑑に名前 が載るようになりましたが、なかなか満足できる作品は出来ません。一生勉強です。「大洞院」での毎月1回小仏の彫刻会の様子を収めた動画がありますので、 良かったらご覧ください。(写真をクリックして動画へ)
般若心経の清書は、約5年前に始め毎朝50分ほどかけて行っています。毎朝3:30に起床して4:00から始めるのですが、凛とした静寂の中、一心不乱にひたすら書に向かっていると何とも言えない満たされた気持ちになります。6/6現在で1561枚(PDF)(クリック)になりますが、当面2000枚を目標にしています。

短歌は、しきなみ短歌会に属し、時折詠んでいます。昨今は、どうしても3年前に亡くなった妻を思い出して詠むことが多くなっています。何件か紹介します。

(1)憂きことのさまざまあれど初春の筝の韻聞けば心安らぐ
(2)臥す妻を布団の上から抱きしめてすがる思いで全快祈る
(3)金木犀こぼれて秋も深まりぬ今宵熱燗友と語らん
(4)在りし日の妻とあゆみし江戸川の心に残る赤き野苺
(5)亡き妻のこよなく愛せし紫陽花の群青深き一技手折る

倫理法人会ではどのような活動をされているのですか。

流山市倫理法人会には、9年前に入会しました。毎週火曜日の朝6:00より1時間ほど全国の経営者の講話を聞いた り、会員との交友を楽しんでいます。入会後ほどなく事務長・専任幹事のお役を頂戴した後、4年前からは千葉県倫理法人会のレクチャラーを拝命して、毎月千 葉県内のモーニングセミナーで講話をしています。人前で話をするのは緊張するものですが、貴グループの澤田講師より指導いただきながら何とか務めていま す。自らの人生を振り返り、体験談を話すことで経営者の皆様に少しでもお役に立てるのであれば嬉しい限りです。純粋倫理は染み込むように学び、滲み出るよ うな実践を伴うものでなくてはならず、素晴らしい倫友との出会いは一生の宝物になっています。その延長でここ3年は毎朝5:00より家庭倫理の会「おはよ う倫理塾」に出席して参加者からいろいろなお話を伺っています。

差し支えなければ、奥様の介護体験についてご紹介ください。

妻は平成15年の68歳頃までは元気で、公文教室の国語や算数を教える仕事をしておりましたが、娘たちは独立し私は会社で日中は自宅に一人でいることが 多くなりました。その頃から同じことを何回も言う、友達との待ち合わせを忘れてしまうなど既に認知症の兆候が表れ始めていたのですが、私は全くそのことに 気が付いておりませんでした。ある年の年末に妻の書いた年賀状の添え書きを読むと全く読めない文字で、初めて愕然としました。急いで病院に連れて行き脳の CT検査をして、脳が少し萎縮していると言われ、初めて認知症の始まりだということを知りました。
介護事務所のケアマネージャーに相談して介護3の認定を受け、週に3日はデイケアーに通い、それ以外の日は車で柳橋の会社まで連れて行き応接間でテレビを 見させておきました。約3ケ月続きましたが限界を感じ、会社の仕事は社員に全て任せ、事務所を自宅の隣に設けました。その後、認知症は進行し部屋の中で転 んだのを機に車椅子生活を余儀なくされました。
私は最初から介護をされる身になって考えると自宅が一番良いと思い、施設に入れることは全く考えませんでした。家の中に電動ベットを入れ、玄関先の階段を外して電動リフトに変えたり、パワーシフトの車に変えて介護体制を整えました。
食事、洗濯、掃除など日常生活に必要なことは全て自分で行いました。徘徊や大声を出すことはありませんでしたので助かりましたが、本人にとっては辛く悔し い思いで無念やる方ない心境であったことでしょう。介護5の状態になって3年半のある日食事が摂れなくなり入院して約2週間後の平成23年10月に帰らぬ 人になりました。私としては出来ることは全てやってあげたとの気持ちでおり、妻ももうこれ以上は迷惑を掛けられないという気持ちで天国に旅立ったのではな いかと思っています。
介護は本人は元より、家族にとっても経済的にも精神的にも肉体的にも想像以上に大変なことです。私は、全国育児介護福祉協議会に加入しており、経済的に はかなり助かりました。介護については、その予備知識と対策だけは絶対に必要だと思っています。皆様の参考になれば幸いです。

編集後記

取材した、富岡、澤田ともに中山社長とは長い付き合いで、その人となりや趣味・日課、倫理法人会の活動については存じておりましたし、年齢を重ねてか らの理想的な生き方として常日頃より尊敬の念を持っていました。毎夜9:30に就寝して朝3:30に起床し、般若心経の写経から始まる一日は、全く無駄の ないアクチィブでリズミカルな一日です。極めて高い集中力を保ち、古希を超えてからチャレンジした趣味は皆プロ並みの領域に達しています。奥様の介護も仕 事をされながらの悔いのないパーフェクトな介護でした。私どもは気持ちはあっても行動が伴いませんが、それを見事に成し遂げている精神力の強さと崇高な生 き方について只々感服の一言です。

今回は、今までお聞きしていなかったサラリーマン時代の体験をいろいろとお話しいただきました。残念ながら紙面の関係で全てを記載することはできません が、人に恵まれ、人に恵みを与えてきた方であると再認識しました。そして、その時に得た様々な体験や教えが現在の生き方として結実しているのだろうと感じ ざるを得ませんでした。穏やかな心は表情や仕草に現れ、我々に安らぎと癒しを与えてくれます。当グループの賛助会員として、また相談役として支援と導きを 今後もお願い申し上げます。

(主筆: 富岡 恒雄、澤田 良雄)

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