ブラック企業の現状

最近、ブラック企業という言葉をよく耳にしますが皆さんはいかがですか。

ブラック企業にこれといった一定の定義はありませんが、要は従業員に対し劣悪な労働条件を押しつけたり、残業代を払わなかったり、消耗品扱いしたり、嘘の求人広告(給料、勤務体系、等)で採用したり、一方的な解雇をする会社のことで、現在日本全国で5,000社以上有りその内の80%以上が明らかに法律違反をしているとのことです。

新興企業や流通・小売業、サービス業、IT関連企業等に比較的多く、中には一部上場や著名な企業も多く含まれており、労働者の1/4がブラック企業、若しくはブラック職場に在籍していると感じた事が有るとの調査結果も出ています。

又、入社前に企業の素性を見極めることも難しく、その大半の方々が『気がついたらブラック企業に入社していた』の状況で、昨今のペンペン草も生えないような厳しい就職市場の状況も有り『辞めるも地獄、残るも地獄』の深刻な状態に多くの人々が陥っているのです。

そして行き着く先の最悪のケースが鬱病での退職や過労死、自殺等で、悲惨な例が後を絶たず、抜本的な対策が迫られている状況と言えます。

最近は巧妙な手口や法の隙間をかいくぐるような陰湿なやり方をする企業も増えており、『追い出し部屋』、『屈辱的な配置転換や再雇用条件』、『管理職への早期昇格』等はその一例ではないでしょうか。

ところでブラック企業の問題は別に今に始まった問題ではなく、その根底に流れるものはかなり以前から存在していたようです。

それが最近顕在化した理由はバブル崩壊後の各企業が熾烈なグローバル競争に生き残る為や日本独特の年功序列・終身雇用制の弊害がブラック化を加速させたと言われています。

ブラック企業と言われている会社の中には、誰が見ても本当に真っ黒なケースから、中には個人の主観の違いでワガママや過剰反応的な受け止め方をして、ブラックか否か区別がつきにくいケースまで様々です。

ブラック企業からの身を守り方

では、どのようにしてブラック企業から自分の身を守れば良いのでしょうか、どう立ち向かえば良いのでしょうか、以下の3点は一般的によく言われている内容ですが、ご参考にして頂ければ幸いです。

  1. 不当労働やパワハラ、セクハラ等の証拠(メモ、書面、録音テープ、等)になりそうな事実は必ずきちんと整理して残しておく事が重要で、いざという時や訴訟の時はこれが物を言います。
  2. 労働組合に加入若しくは労働組合を結成し、不当行為が有った場合は一致団結して経営者に立ち向かう事。
  3. 役所(労働基準監督署、ハローワーク、等)やNPO等に相談する。

応募の際にブラック企業か否かを見極めることは難しい問題ですが、敢えて言えば下記の内容が判断材料の一つになるようです。

  1. 求人票中身の精査を行う。(基本給以外の各種手当や残業代の具体数値、休日や福利厚生の具体数値、ノルマ有り無し、各種保険加入状況、等)
  2. 未経験者歓迎、やる気を重視、楽しい社内旅行あり・・・等の甘い言葉で入社を促すような求人広告をする企業は返って要注意。
  3. HPの記載内容をチェックする。(特に代表者の経営方針とか企業理念)
  4. 就職四季報の記載内容(離職率、他)を参考にする。

今後は極力早い時期にブラック企業が消滅してより健全で風通しの良い労使関係になるよう、国や地方自治体もより積極的な対策やより効果的な法的規制を打ち出して欲しいものです。

最後になりますが、経営者の皆様、どうすれば従業員の人々が心身共に健康でやる気を持って仕事が出来るのか真剣に考えて、良識と正しい倫理を持って企業運営や労務管理を実施して頂くよう切にお願いする次第です。

有馬慎太郎

次回セミナーの予定